ピックアップ企業
女性活躍
テーマはワークライフハーモニー。
制度に捉われない個々の環境に合わせた勤務形態を取り入れ
社員に寄り添う。
株式会社タカヤ
鹿角市に本社を置く株式会社タカヤは、眼鏡関連事業、モバイル関連事業、食物販事業、飲食事業(喫茶店等ナショナルチェーン店の展開)を手掛けています。
今年で創業90 年を迎え、今では東北全域に計22 店舗、スタッフは300 名以上と、歴史とともに発展してきた会社です。創業当時より、” 地域にあったらいいな” というお店やサービスを誘致し、自ら運営・展開するメガフランチャイジーとして成長し続けており、2023 年6 月には、いま話題のスイーツ店「シャトレーゼ」を秋田市外旭川に新たにオープンする予定です。
女性管理職比率は41.9%(R4.10 月時点)。定期的な面談を実施し、上司と社員が合意のもとで、育児休暇および職場復帰、有給休暇、希望公休のスケジュールを事前に計画し、気兼ねなく休暇取得できる環境づくりに取り組んでいます。
こうした取り組みが評価され、2022 年2 月には厚生労働省が所管する「女性活躍推進企業」として、当社の女性活躍や働き方改革に向けた取組計画が同省から認定されています。
常務取締役
高谷 香織 さん
私は、結婚を機に秋田に来ました。私自身も育児・介護を経験し、約10年前から社員のみなさんと共に働き始めました。当時は経営者の妻として「私に何ができるのだろうか、何をすべきなのか」と考える日々でしたが、みなさんに温かく迎えていただき感謝しています。
秋田に来た当初は、当社に限らず地域全体において“女性が家庭に縛られているな” と感じたことが今でも印象に残っています。仕事上で男女の垣根はないと思っていますが、女性はライフステージの変化があり、社会的にも女性活躍を阻むものが多いと感じています。そのような背景の中で制度を作り整えることも大切ですが、それぞれの事情や背景を踏まえて寄り添いながら、可能な限り個々の希望に沿った働き方が叶えられるようフォローをすることが一番だと考えています。そのために、一人ひとりの希望や状況や想いを、現場と本社が正しく理解し共有できる仕組みづくりを心がけています。
今後の更なる目標として、人財育成研修を通じて社員個人はもちろん、会社自身の成長に繋げること、女性管理職の増員も視野に入れつつ、安心して可能性にチャレンジできる仕組みの構築を掲げています。
家庭・健康・環境と様々な変化に合わせ、その変化の中で、社員が安心できる居場所であること、一人ひとりが輝ける会社であること、仕事を通して豊かな人生であることをこれまで以上に目指していきたいと思っています。
未来創造事業部 部長
大山 典子 さん
私はタカヤに入社してまだ3年。それ以前はラジオやテレビ、イベントMC など今とは全く違う業界で仕事をしていました。若い頃から自分の夢、やりたいことをひとつひとつ叶えながら生きてきましたが、社長や常務をはじめとするタカヤのみんなに出会ったことが大きな転機となって、これまで感じたことのない感情が芽生えました。仕事は何をするかということも大切ですが、「誰と仕事をしていくか」が重要で人生を豊かなものにするポイントなんじゃないかと。そして、私はタカヤのみんなと一緒に、目標に向かって挑戦をしてみたいと思いました。そこで、40 代後半で自分の生き方を見つめ直し、一人娘の大学進学を機にキャリアシフトを決意。タカヤに入社しました。
入社後は、社長や常務の経営に対する理念や志であったり、社員を家族のように受け入れ、寄り添ってくれて、共に前へ未来へと力強く引っ張っていってくれる、そんな姿をより深く知り、タカヤファミリーの一員であることに誇りと感謝を抱きながら、いつもポジティブに、自分らしい日々を過ごすことができています。仲間と共に夢中になって仕事ができるって幸せです。
今年度、社長の発案でタカヤ創業90周年プロジェクトチームを立ち上げ、社歌制作をしているのですが、東北各地で働く約300 名のスタッフから”タカヤを表現する言葉” というテーマで、歌詞の基となる言葉やフレーズを集めました。その言葉それぞれに「未来に向かう」「チーム」「つながり」「ファミリー」など社員のタカヤに対する思い、仕事に対する熱意が集約されていました。このプロジェクトがきっかけでエンゲージメントがさらに高まり、今後100周年に向けて社員が一丸となって前へ未来へと進んでいくことができると実感しています。
私は、今後もこの場所で必要とされ続ける自分でありたいと思っています。そのためにもタカヤのクレドにあるとおり、向上心を持って自ら学びつつ、仕事もプライベートもワクワクを大切に、様々なことに挑戦しながら人として成長し続けたいと思います。そして、仕事を通じて会社や地域の力になりたい、その姿勢を後輩に見てもらうことで、今後管理者を目指す社員の「ロールモデル」になれたらと思います。
ドコモ事業部 統括課長
加賀 絹代 さん
私は、高校卒業後に上京して働いていましたが、1年半後に地元に戻ってきました。タカヤは、地域初のビデオレンタルショップや携帯ショップを開くなど、昔から目立つ存在だったのでよく知っており、地域にトレンドを取り入れた新しいもの、かっこいいものを持ってくる会社というイメージで、当時から憧れの存在でもありました。
縁あって入社してからは、会社の雰囲気の良さとみんなの優しさに包まれながら、とても居心地良く仕事ができ、充実した日々を送ることができています。
入社当時は、男性の割合が多く、女性管理職はおりませんでした。国の制度も今のように根付いていない時でしたので、結婚して妊娠すると一旦退職することが一般的でした。ただ、私はこの会社が好きで、「出産しても働きたい」という思いを抱いていたため、実際に子供を出産する際、その思いを会社に伝えたところ、会社が育休制度を導入してくれることになりました。これを機に、「女性は、出産や育児のタイミングで一旦退職する」という流れから、育休制度を活用して戻ってくる社員が増えてきました。どうしても会社を離れざるをえない社員も、「離れたくない」「ずっとここで働きたい」と思ってくれることが多く、それ自体が会社としての魅力を直接表現しているのではないかと思います。
今は部下ができて責任ある立場にありますが、さらにやりがいを感じ、大好きなタカヤで、タカヤの仲間たちと変わらずこうして働けていることに感謝の思いです。
タカヤ90周年記念『ココカラプロジェクト』で社歌を制作。歌詞となる候補ワードを全社員から集め、” タカヤ” という会社を言語で表現し、歌詞として組み込んでいる。(一般的な社歌のイメージとは一線を画すポップな曲調は、当社のブランドイメージそのものを印象づけている。)
タカヤが大切にするCredo。全社員が携帯できるようカード型で配布している。
個人としてどうあるべきか、会社としてどの方向に進むべきか。原点に立ち返り、迷ったときでも信じられる拠り所として、その価値観や考え方を会社全体で共有している。
会社に携わる時間は人生で最も長い。だからこそ有意義な時間を一緒に過ごしていきたい。
秋田銀行より
インタビュアー
秋田銀行地域価値共創部 髙橋 希久美
本取材でまず感じたこと、それは「温かさ」です。管理職として会社の中心を担う女性の方々にはグループディスカッション形式でお話を伺いましたが、初対面の私でも感じられる家族のような温かさや居心地の良さがありました。
それぞれのエピソードもさることながら、社員の方々の口調から、会社に誇りと愛着を持ち、イキイキと働いている様子がよく伝わってきました。
タカヤという会社を「Family」と表現し、「楽しく有意義な時間を共有したい」と話す高谷社長と、社員から「お母さん」と慕われる高谷常務。社員を家族として、一人ひとりに寄り添い柔軟に対応しようとする経営陣が自然と会社に一体感をもたらし、常に前を向いて進むことができている所以ではないかと感じました。
現在の経営陣や管理職は、同年代が中心となっていますが、将来を見据えて「これからは若い世代が同じように芽吹いてほしい」「会社を引っ張る存在になってもらいたい」と期待する思いが皆さんの言葉の節々から感じられました。
タカヤ旭町ビル2F
■ドコモショップ
■サンクゼール・久世福商店
■コメダ珈琲店
■B-R サーティワンアイスクリーム
■レモネードby レモニカ
■シャトレーゼ(2023 年6 月OPEN 予定)
など東北全域で営業展開